13人の妻がいたアマテルカミ

アマテルカミ(天照大御神 天照坐皇大御神御魂 大日靈女貴尊)

天照大御神は通常、女神さまで通っています。

けれども、ホツマツタヱでは何の違和感もない男神で、生まれる前からのことや、どこで育ったか、どこに宮を置いたかなど詳細に記されています。もろもろの決まりごとの謂れや食べ物、御衣のこと、外国との交流など、一子相伝というより大学の講義のように臣下に話していたりします。

アマテルカミ自身は大倭ヒタカミの国の、母方の祖父トヨケ神のもとで30年以上もアマカミとしての伝えを受けています。アマテルカミが男神でないとすれば12人妃を置く気まりなどの由来も今に伝わらないのですし、アマテルカミの12人のお妃さま方+内宮そのものの由緒が消えてなくなります。アマテルカミより先に、昼に生まれたヒルコヒメ(ワカヒメ)が蛭子という漢字を当てられて”流れた”というお話しにする必要もないのですし。

今、女神天照大御神と認識されているのは、持統天皇の権威づけのための神社改革の一環だったという説があります。
※後述する理由により、天照大御神が女神として伝わったことは正解だったのではないかと個人的には考えます。それに、ただ私的な思わくや天皇家の血筋へのこだわりだけでここまでの改革を為すことは普通ならできません。やはりそこには国全体のために、人々の幸せのためにという大義があってさらに神さまのご意向を汲み取った事実が隠されているのではないでしょうか。”天皇”になるには何重にも通過儀礼があります。最終的に合格できなければ”天皇”にはなれないのですから、民の感覚でその意味を推し量ることはできないと思います。

 伊雑宮(伊勢市) 祭神 天照坐皇大御神御魂 こちらでは不思議な体験をしました。

なぜ性転換が起きたのかはさておき、ここでのお話は男神としてのことになります。

アマテルカミの別称として、ご祭神を大日靈女貴尊とする神社も多くあります。

アマテルカミその人ではなく次の転生の名だという説もありますが、ホツマツタヱに登場するお話は「なるほど」なものです。アマテルカミが生まれてすぐ、自分の名をシラヤマヒメに語るところによるとそれは「ウヒルキ」でした。ウ=大、ヒ=日、ル=靈、キ=貴と漢字にあてられたのでしょう。

 立坂神社(桑名市新矢田)  祭神 大日靈女貴尊

こんな由緒があります。

古く立坂神社は「高野御前」ともいわれ、「草鞋(わらじ)神」と称されていた。海善寺(西方廃寺)の雲水が、諸国修行に出る際に草鞋を供えて、旅の安全を祈つたいう。
明治41に式内社尾野神社の境内社へ合祀されることになつた。
尾野神社由緒
客宮 立坂神社。昔はこの地より西の方、今の梅園町の桑陽保育園の地にあって今尚旧跡が残っております。俗に草鞋神と称えて足止めの信仰があり、この神様の門前にわらじを供えて家出人の足を留めて頂くことを祈り、又は旅の安全を祈ったのであります。

草鞋を備える足の神さまといえばアラハバキ神ではありませんか。これは一体どういう事なのでしょうか。足の神さまとは「地」「大地」「地球」の神さまで、天空神・天津神とは一対の神ということなのでしょうか。
四魂―荒魂、和魂、幸魂、奇魂 という魂の側面があると言われていますが、アマテルカミが和魂で大日靈女貴尊は荒魂、あるいは奇魂と見られていたという事も考えられます。
高野御前と呼ばれていたともあります。ということはつまり、そのご祭神はアマテルカミの荒御霊、ヒニムカツヒメなんですね。

  高宮神社(愛知県) 祭神 大神宮荒御魂 (撞賢木厳之御魂天疎向津媛命)

天照大御神とソサノヲとの「誓ひ」の場面があります。
ホツマツタヱではこの時のソサノヲにあい対しているのはワカヒメなのですが。。。ソサノヲがサスラヲとなってクニ帰る前に慕わしい姉であるワカヒメに面会しようとします。しかし、ワカヒメはソサノヲの本心を測りきれず武装して立ち向かうのです。我が国を奪うつもりなのではないのかと。ワカヒメも堪忍袋の緒が切れたという風情です。これも荒魂と言えるかもしれません。
けれどもワカヒメの働きは「ホムシ去る和歌のまじない」「八雲琴」などどちらかというと奇跡を起こす側面が強いように思います。シタテル⇔アマテルというセットの初代下照姫なのですし。四魂の考えで行くとアマテルカミ⇒和魂、トヨケ神⇒幸魂、セオリツヒメ(ムカツヒメ)⇒荒魂、ワカヒメ⇒奇魂という感じでしょうか。「ウヒルキ」とはアマテルカミの四魂を指し、今生まれる魂は四魂を統合する魂だということをシラヤマヒメは受け取ったのではないでしょうか。
アマテルカミの妹君のワカヒメと内宮のムカツヒメはチームのように二人一組で働くのかもしれません。二人して「ゐごころ」守れとアマテルカミの遺し文なのです。そして「ヲセ」を守るアマテルカミとトヨケ神です。そう考えると、天照大御神は男でも女でもなく両性具有であり統合された存在だといえるわけです。

アマテルカミは日本の総氏神様として国体を守りつづけておられます。

和(やわ)するこころ、やまとのこころを縄文の古き時代から今に至るまで。

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