「家事に私、向いていないのよ~。」
何度か友人にそう漏らした私です。

結婚当初は2時間ぐらいかけて食事を用意し、疲労困憊していました。
家族が散らかしたものを片付け、夕食後の後始末を後回しにして子どもをお風呂に入れ寝かしつける。夕方の家はさながら主婦の戦場です。

子どもが眠るまでのタイトな時間割の中、夫がふいに遅くなったり、つくった後に夕飯食べないとか言ったりしようものなら怒り心頭です。

 

家って癒しの場だっけ?癒されない家に帰りたくない

主婦にとって家は仕事場です。
たぶん、”手伝う”感覚の夫の立場では家を仕事場だという認識はないでしょうね。でも、家族の散らかした本、子どもが散らかした食べ物、脱ぎっぱなしの洋服を集めてすべての後始末をやり終えるまで家は主婦にとって仕事場なんです。

外で仕事をし、家でも仕事をする。そして感謝もされなければ対価もない。
「仕事って言わないで。それは、愛する証でしょ。」
実際、夫にそういわれたこともあります。

仕事から帰ってきてくつろげないのは嫌だな。
うん。そうそう。誰しもそう思いますよね。主婦であっても同じ。
仕事で男と同じ土俵で戦って帰ったらくつろぎたい。

 

癒されたいけど、癒されない。癒しどころか、
家はストレスでしかないと思っている妻がいる家は、
家族も同じようにストレスを感じているんだと思う。

家も会社も仕事場。認められない家に帰りたくない

家事を代行する仕事は急速に増えています。
家事も技術ですから、快適に暮らすために家事に対してお金を払う人は多いのです。

わたしは住宅関連サービスの中で、家の不浄を追い祓う家事代行を請け負っていますが、主婦がやる家事の基本的なところを請け負うとしたら・・・ということで金額に換算してみました。

(二日に一度)
キッチン・お風呂・洗面所・トイレ
1室+リビングダイニング の通常お掃除・・・2時間×15日=30時間
(毎日)
洗濯干し・取り込み
昼・夜の食事作り・・・2時間×30日=60時間
合計90時間×3000円=270,000円
家族4人暮らしで自分の分を差し引いても202,500円ということになります。

高度成長時代のモーレツサラリーマンは給料を全額「山の神(奥さんのことですよ)」に渡していました。家のことをすべて取り仕切る主婦である「山の神」が決裁権を持っていたので、夫の支払い能力の範囲で家事も教育費もすべてやりくりしたのです。お父さんが外で働き、お母さんが家の仕事をするという分業するシステムは、互いに労り感謝の気持ちがあって成立してきたのだと思います。

けれどもそのシステムが機能しなくなりました。

自分のこづかいは自分で稼げ?稼げない家に帰りたくない

家の中にいる主婦って尊敬されないんですよね。家族に。
感謝もされない。としたら、自己評価が低くなり、もっと認められる自分になろうと思うのが普通です。社会に出て行って家に主婦がいなくなるのは時間の問題だったわけです。

夫の給料だけで家計が維持できなくなったともいわれていますが、消費させるためには妻にも働いてもらって家庭年収を一家総出で上げていこうという、それもまた経済政策の一つです。

自分で稼いだお金を思い通りに使いたいという夫に、自分の小遣いは自分で稼ぎたいという妻。

それでも家の仕事は主婦の仕事でしょう、という空気は残り続けているので妻は思うのです。家事をやりたくない。家事が待っている家に帰りたくない。